少し前のブログで
”家の中からの視線”について触れましたが、
今回はその続きです。
明るさや開放感を考えた時に大きな窓を
設けたいと思うことがよくあります。
しかし、お隣や道路からの視線を考えると
外構で塀や植栽もしくは屋内のカーテンなどで
目隠しをすることが必要になります。
特にレースのカーテンを閉めっぱなしにすることは
開放感という面からは少し惜しい気がします。
そこで、下の写真のように中庭と壁を設けて
プライベートな庭を作る方法があります。
左はJ様邸、右は自宅の中庭ですが、
どちらもお隣の壁がとても接近しているため、
壁を作ってプライバシーを確保しています。
こうすることでカーテンなどは開けっ放しにでき、
視線が抜けるため、開放感から広さを感じることができます。
自宅のリビングダイニングのスペースは10.5帖程度にもかかわらず、
訪れた人から必ず『広い』と言われるのは
外への視線の抜けがあることが大きいと思います。
さらに中庭は他にも光と風を取り入れるのにとても有効です。
京都の町家などは細長い家でも中庭を設けることで
風通しと光を得ています。
日本とは少し使われ方が違いますが、
ヨーロッパでもパティオを作って
プライベート空間として使っています。
現在建築中のOJ様邸でも壁では囲っていませんが、
コの字型に囲った中庭スペースがあります。
道路からの視線を遮りつつ、外との空間を
つなげる一つの有効な方法です。