先月契約させて頂いたHT様邸の確認申請や
長期優良住宅の申請も終わりました。
HT様は古家付きの土地を購入されたので、
まずは解体工事から進めています。
先日上げれなかった模型と断熱性能・エネルギー性能の
計算書もできましたので、ご紹介します。
北側道路のため、道路面の窓は
小さめです。
ただ、木製の玄関ドアや
一部を木製サッシとすることで
アクセントにしています。
断熱性は熱損失係数(Q値)を2つのソフトで求めてみました。
これは自立循環型住宅研究会で
使っているものですが、
Q値は1.84(W/m2K)です。
ただこのソフトでは熱交換の換気扇を
評価することができないため、
実際の数値よりも悪くなっています。
これは新住協で使っている
QPEXというソフトで計算した結果です。
Q値は1.53(W/m2K)となりました。
このソフトでは熱交換の換気扇を
評価して計算しています。
ただ、少し数値的には甘く出てしまう
傾向があります。
熱交換なしで計算すると1.74という
結果になりましたので、上のソフトと
比べると0.1の差が出ています。
両方のソフトからQ値は1.64と言う数値が妥当なところだと思います。
ちなみに夏季日射取得係数は上のソフトで0.042という結果が、
QPEXでは0.039になりました。
こちらも少し誤差がでてしまいます。
私としては厳しい方の0.042で評価しています。
また、この結果を踏まえてHT様邸のエネルギー性能の
シミュレーションも行いました。
こちらも自立循環型住宅研究会で使っているものです。
少し見にくいですが、右上にエネルギー削減率は47.34%という
表示があります。
この比較対象はいわゆる次世代省エネ基準程度の家と
していますので、性能的に悪い少し前の家と比較しているわけではありません。
ただ、太陽光発電を3.6KW載せる場合の数値ですので、
太陽光発電がない場合は30%程度の削減率になります。
実際に生活される方の暮らし方によって
数値は変わってくると思いますが、
目安にはなると思います。
そんなことを意識して設計するかどうかで温熱環境が変わり、
快適性にも大きく影響がでると思います。
そういう意味で必要な作業だと思って、シミュレーションを行っています。