神戸市垂水区のF様邸では外壁の下地作業が終わりました。

防水シートの上から通気胴縁と呼ばれる
木の桟を長く強度のあるビスで
留めつけていきました。
断熱材も一緒に下地の柱などに
しっかりと固定するために
特殊なビスを使う必要があります。
また、間隔も外壁の重量を考慮して
決まった本数を施工しています。

通気胴縁の上から通気ラス(金網)を留めていきました。
この通気ラスも特殊な錆止め加工がされた
強度のある金網を使用しています。
通気胴縁の間を空気が流れることで
家の中の湿気が外に排出されて
その空気が軒や屋根の棟にある
換気ガラリから出ていく構造です。

通気ラスの上から左官屋さんが
軽量モルタルの下塗りを行いました。
この時に厚く塗りすぎないようにして
あえて金網の型がでるように
表面を粗く塗っていきます。
こうすることで2回目に塗る
モルタルと密着しやすくします。

1回目のモルタルを施工した後
2週間ほど養生期間を空けて
しっかりと乾かしてから
2回目のモルタルを施工します。
この時は表面を金鏝でしっかりと押えて
表面を平らにしていきます。

それでもモルタルでは表面に少し凹凸が残る為
もう一度、シゴキ塗りを行います。
これはペースト状のセメント系の調整材を使って
表面を薄く擦り付けるように塗っていきます。
これでようやく左官屋さんの作業が終わりです。
このあと外部の換気ガラリや
窓周りのコーキングなどの作業を行って
さらに養生してから吹付けの仕上げを行う予定です。
通気胴縁の上からサイディングや
ガルバリウムを貼るのと違い
非常に手間と時間が掛かります。
さらにラスや左官材料のコスト高や
職人さん達の労務費など
かなりのコストアップとなっていますので
今後は高級な仕上げになります。

内部では大工さんの造作工事が進み
大詰めを迎えています。
写真はひな壇階段部分を造作している所です。
階段の下地から大工さんが
原寸で線を引いて加工を行って
階段の段板と蹴込み板を施工していきます。
ステップの側面を見せる階段を
ひな壇階段と言います。
解放感を演出したりデザイン性のある
手摺を見せる場合に有効な仕上げです。
F様邸では階段の横部分が
吹き抜けになっている為
上から見てもアクセントになります。
その手摺はまた次回にご紹介したいと思います。