神戸市西区のIH様邸リノベーション工事では、基礎の補強から床の下地工事まで進んでいます。
土台などの撤去を行い、内部はスケルトンの状態まで解体しましたが、基礎にひび割れなどがあり、強度の問題もある為、補強を行うことになりました。
換気口の部分にひび割れがあった為、アラミド繊維で補強を行いました。
アラミド繊維はコストや工期を抑えながら、コンクリートの強度を高めることができる為、効率的に補強を行うことができます。
ただ、基礎の状態によっては補強にならないこともある為、状況を確認して見極める必要があります。
幸い、IH様邸では基礎の状態はそれほど悪くなく、ひび割れも数か所でしたので、この方法で行うことができました。
また、床下の土間が土の状態でしたので、防湿シートを敷いた上に砂利を敷いて湿気が上がってこないような処理を行いました。
土間全体をコンクリートで施工して防湿する方法もありますが、現状で土が乾いている点とコストを抑える意味でもこの方法を行う事になりました。
その後、床の下地を行う為に桧の土台や大引きを施工していきました。
この大引きの間に床の断熱材としてフェノールフォームと言う高性能な断熱材を隙間なく入れていきました。
このフェノールフォーム断熱材は63mmの厚みの物を使っていますが、これは高性能グラスウールの120mm程度の性能がある為、厚みを薄くしながら性能を確保するのに有効です。
床の高さや土台の高さなどを考慮して、判断する必要があります。
断熱材の上から28mmある床の下地板を貼りました。
この状態で床に乗ると頑丈さがわかり、リノベ前のフワフワした床とは大きく違います。
木造の新築の場合、床下地を貼った状態でほぼ気密が取れているのですが、軽量鉄骨のリノベーションではそうはいかず、鉄骨の柱やブレースの周りなど気密処理をしっかりと行う必要があります。
リフォームは現状を活かしながら、最善の方法を考えていく点が難しく、それを判断する技術力が問われます。
新築とは違った面白さもありますが、頻繁に現場を見て判断する必要があります。
現場管理をしっかりと行わずに職人さん任せにすると現場は進みますが、性能が確保されなかったり、後で問題になる事が出るのではと感じずにはいられません。
2階の床下地も施工して、2階の作業を行う為に足場を整えています。
屋根の補強を行った後、壁の補強や天井の下地を準備していく予定です。