神戸市西区のIH様邸リノベーション工事では、屋根の補強や外壁の下地作業を行っています。
屋根の下地合板を留めている桟の間隔が空き過ぎていて、屋根の上に乗るとたわんでしまう状態だった為、下地の補強として間に桟を足しています。
また、天井に吹込み断熱を行う予定ですが、その断熱材が外にこぼれない為の断熱補強も行っています。
外壁部分の幕板や庇なども撤去して、既存の窓も取り払いました。
鉄骨部分を隠す為の幕板を取ると外が見えていますが、これから外壁下地や外側に断熱材を貼る予定です。
この鉄骨にも断熱材を施工して、少しでも熱橋とならないように処理を行います。
と言うのも鉄は熱伝導率が高く、熱を通しやすい為、断熱効果は期待できず、外側で断熱を行わないと結露のリスクも高くなってしまいます。
そんな事も一つ一つ押えながら断熱材や下地と仕上げの組み合わせを考えていくことが技術者の仕事であり、醍醐味でもあると思います。
窓を撤去した後、新しい窓の下地や外壁の下地部分の補強材を取り付けていきます。
とても地味な作業で目立たないのですが、最も難しく、大工さんと何度も相談しながら進めています。
間取りの変更や単なる表面の改装、設備の取り替えとは違い、性能を向上する為のリノベーションになるといろんな要素を考える必要があり、新築とは違った難しさがあります。
性能向上の為に費用を掛けても地味で、表面的には分からないのですが、住み心地や長く住む為には大きな違いを生み出します。
新築時にしっかりとした性能の家にしていれば、このような大掛かりなリノベーションは必要がないと思うので、やはり新築時にある程度の費用が掛かっても基本性能はしっかりとしておきたいと改めて感じます。
IH様邸はリノベーションですが、新築と同等の断熱性能になるように計画しており、現場で職人さんと確認しながら丁寧な施工を行っています。