プライベートな中庭のあるフレンチシック
敷地は東と南側に隣家が迫る北西の角地の為、いかにプライバシーを確保しつつ採光を取り入れるかが課題でした。シンプルな箱型の形状になるよう無駄を省いた外観にこだわり、南側に光庭を設けました。キッチンとリビングから望める中庭は人目を気にすることなくアウトドアリビングとして楽しんで頂ける空間です。LDKのフォーカルポイントとなるダイニング正面の壁にはフランス漆喰の塗り壁を採用。コテむら仕上げの色の濃淡がモールディングキャビネットを造り付けたダイニングの空間に趣を添えています。アンティーク(パーツ・建具・家具等)は状態や雰囲気を確かめながら一つひとつ買い付けてご提案させて頂きました。
プライベートな中庭を囲む明るいLDK。ブラックフレームの室内窓の向こうはアトリエ(デスクコーナー)。フランス製のレザーソファーは味わい深い風合いです。
中庭を望めるL型の木製キッチン。奥様が作業しやすいよう、収納内部と機器にもこだわって計画しました。タイルの色と質感も空間に馴染むものをチョイスしています。
グレージュカラーの輸入タイルをカウンターに使った洋書スタイルの洗面化粧台。クラシカルな水栓金具とアンティークミラーを合わせました。リビングドアはイギリスのアンティークドア。古いガラスの状態も良くポコポコと凹凸のあるテクスチャーも味わいがあります。
内装は部分的にシックな色を使い一層アンティークが映える空間に仕上げています。太陽の光がたっぷりと降り注ぐ明るいLDKにする為、吹抜けに面したハイサイドライトや天窓からも光を取り入れるよう計画しました。
シンプルな外観デザインのアクセントは木製窓(三層ガラス)とアイアンの庇。時と共にゆっくりとアンティークになっていく無垢の玄関ドアには美しいテクスチャーのガラスが入っています。間接照明とアンティークランプの灯りが心安らぐ2階の居室は、薄いグレーの吹き抜け窓を開くとリビングとつながります。