木と石が美しく調和する畳リビングの家
比較的交通量の多い北側道路に面した加古川市Ma様邸。道路側からのプライバシーを考慮し、南側に設けた庭へ開く計画としています。窓は冬の日射の取り込み、夏の日射を遮る工夫と視線の抜けや明るさ・外からの視線に配慮して配置しました。冬は床下エアコン・夏は小屋裏エアコン1台で快適な室内環境が得られる高断熱高気密な性能と、耐震等級3の構造のお宅。天然木の清々しい香りに包まれた室内は、和の趣を随所に取り入れています。ローソファを置き、床で暮らすくつろぎスタイルの畳リビングは、板張り天井の間接照明が柔らかな光を落とします。
柔らかな足ざわりとぬくもりが特徴のカラマツ材フローリングを採用したLDK。キッチンや造作収納は上質な無節のナラとタモ材で造作しているのでスッキリと統一感のある仕上がりに。キッチンとダイニングを横並びに配置させ、後片付けの動線が短くなるようにしています。
室内は、ビニルシートなどの新建材を使わず漆喰や無垢材など自然素材を多用して、健康にも配慮しています。テレビ台や階段、手摺部分にもタモの無垢材を使って造作しました。
木製造作キッチンを中心にレイアウト。天井までの高さのハイドア(引戸)を開けると玄関土間へダイレクトにつながる為、買い物・ゴミ出し動線もスムーズです。ダイニングの一角に家事と並行しながら仕事が出来る書斎コーナーや、必要なものを出し入れしやすい収納を空間に馴染むように随所に計画しました。
大谷石のアクセントウォールや木格子などが映える廊下。1階のトイレは風情ある聚楽色の壁に丹波焼のペンダントや焼き物の手洗器を合わせたほっこりと心なごむ空間です。
忙しい毎日を送る共働きのご夫婦が快適に暮らせるように買い物や洗濯動線にも配慮しました。室内干しも可能な広いユーティリティーからは、直接デッキの物干しコーナーへ出られます。木製造作洗面台は洗面ボウルの掃除がしやすいよう、先端が伸びるホース式の水栓を合わせて見た目と使い勝手を両立させています。
水に強い国産サワラ材のハーフユニットバス。お湯に浸かりながら眺められる坪庭を計画しました。脱衣室とつながるデッキは板塀で目線を遮り、急な雨でも安心な屋根を掛けた外干しスペースです。
畳リビングから見るDKは、季節の設えを楽しめる飾り棚がアクセント。広い玄関土間にはロードバイクを掛けるホルダーを設置。オフホワイトの塗り壁に北欧の木製サッシが引き立つシンプルな箱型の外観です。